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般若心経をインド・サンスクリット語から忠実に漢訳した唐の時代の代表的翻訳家。僧でもあり、「西遊記」に登場する三蔵法師としても知られる。28歳のとき玄奘は、戦乱の中で苦しむ庶民たちを救うべく、正しい仏教の教えを求めてインドに経典を取りに行く求法の旅に出る。中国長安を出発し、幾多の危険に遭遇しながらもシルクロードを経て、ガンダーラの巨大伽藍を前に跪き、涙を流す玄奘。この時30才。玄奘は何度も命の危険にさらされながら、シルクロードで出会った、インドの仏教者から手に入れた般若心経を称え、一命を取り留めることもあったという。そしてついにインドへ到着した。当時の仏教大学の様相を呈していたナーランダで、仏典の研究に打ち込んでいくことになる。わずか4年でほぼすべての仏典を書写、自らのものとしていった。仏教の心髄に触れた玄奘・・・・。 そして、帰国へ。玄奘が長安を出発してから16年の歳月をかけての長旅だった。持ち帰った仏像は8体。仏典は657部にも及んだ。だが、戦いは終わらなかった。旅はあくまで手段。経典を持ち帰った今、なすべき事は経典の翻訳であった。訳した経典は、実に1347巻。「大般若経」を訳し終わった時、玄奘はすでに、60歳を過ぎていた。 その「大般若経」600巻の心髄とも言える「般若心経」は、最も知られた仏典として、日本人に親しみ深いものになっている。 ありがとう玄奘! |
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